ワックスの良さ、コーティングの良さ

車のボディーにワックスをかけるのが当たり前だったのは一昔前で、今はコーティングが主流だと思われている方が多いかもしれません。しかし実のところワックスの人気は今でもあります。10万円以上もするコーティングをかけていた方の中にも、固形ワックスの良さを再認識してワックスがけに戻る場合もあります。5年以上持続するコーティング剤に比べてはるかに耐久性の低いワックスにどんなメリットがあるのでしょうか?

硬化系コーティング(ガラス、レジン、セラミック等)は泥汚れや虫、鳥の糞などには強いのですが水垢の付着には弱い(ほとんど防汚効果がない)という特徴があります。(詳しく論じると有機物、無機物汚れといった難しい話になるので割愛します)
それに比べてワックスやシリコーンオイルは様々な汚れに強いという特徴があります。水垢がある程度付いても、洗車の度にワックスごと除去してしまえば塗装面に汚れが固着するのを防げるのです。(汚れを長期間放置しなければですが)
硬化系コーティングは汚れが固着してしまうと、コーティングごと除去するのは簡単ではありません。再度研磨したり特殊な洗剤を使わなければなりません。その為、汚れを固着させない工夫が必要です。コーティングもメンテナンスフリーではなく、むしろメンテナンスは必須なのです。では硬化コーティングのメリットは何でしょうか?

以前のブログで「硬化系コーティングは犠牲皮膜」だと書きました。これは硬化系コーティングのメリットである洗車傷が付きにくい、付いたとしてもコーティング層が犠牲になってくれているので塗装面は守られているという意味です。今までの経験から、硬化コーティングをかけている車は研磨した場合に深い傷も消しやすいと感じます。逆に、硬化コーティングをかけていない車は塗装面に付いたキズなので、深い傷は消しきれないことが多いです。その為、硬化コーティングは確実に効果があります。よく、「コーティングをかけても水垢だらけになってしまったら意味がない」という意見をお聞きするのですが、「そもそも硬化コーティングはボディーを傷から守るための犠牲皮膜なのでは?」といつも思っています。
「コーティングをかけると洗車は水洗いだけで大丈夫ですよ」という間違ったセールストークを用いてきたお店の影響で、世の中はコーティング至上主義になってしまったのですが、コーティングとワックスの正しい知識(メリットとデメリット)が広まってほしいものです。

結論ですが、ワックスとコーティングにはそれぞれメリットがあるので、両方のメリットを生かすために硬化ガラスコーティングをかけ、洗車の度にワックスもかけることをお勧めします。傷からも様々な汚れからも守ってくれます。とはいえ、ワックスと相性の悪いコーティング剤もあるようですので、まずはキラマックスにご相談ください。