ヤニ汚れは何汚れ?

車内の汚れのご相談で一番多いのがヤニ汚れ(たばこの汚れ)かもしれません。
その多くが「買った中古車は気に入っているものの、前のオーナーさんが喫煙者だったため臭いが気になる」というご相談です。

「プロに頼まずに自分で何とかしたい」という方に簡単な方法をご紹介します。
まず、ヤニ汚れは汚れの分類としてどのような汚れなのかを知る必要があります。たばこにはタールが含まれています。これは植物性の樹脂なのでヤニ汚れは油汚れということになります。油汚れに効果的な洗剤は何でしょうか?アルカリ洗剤と中性洗剤です。アルカリには油を分解する作用があり、中性洗剤に含まれている界面活性剤には油を分解したり乳化させる作用があります。

では数多くある洗剤のうち、どれを選んだら良いのでしょうか?車内クリーニングに使用するにあたっては、次の3つの条件に合う洗剤でなければなりません。
1.洗浄力が強すぎず弱すぎないもの(汚れを分解するだけでなく、素材を傷めないものでなければなりません)
2.洗剤の臭いが残らないもの、人体に有害でないもの(臭いがきついものはいくら拭き取ったりすすいだりしても洗剤の臭いが残ってしまいます)
3.乾燥したときに白く残らないもの(シートやマット等に使用する場合、乾燥した際に粉になってしまう洗剤は適しません)
以上の条件を満たすぴったりの洗剤は…アルカリ電解水です!
洗浄力も十分あり、臭いはほとんどせず、人体にほぼ無害です。シートに吹きかけてタオルで吹きあげた場合、洗剤成分がシートに若干残ったとしても問題ありません。アルカリ電解水はホームセンターやスーパー等で簡単に手に入ります。個人的には100円均一のダイソーで購入するのが一番コストパフォーマンスが高いです。最近エコ洗剤や、ナチュラル洗剤として注目されているアルカリ電解水、お勧めです!

使用方法もとても簡単です。シュッと吹きかけてタオルで拭き、その後水拭きするだけです。どの部分にも使用できます。洗浄力はかなり高く、吹きかけた瞬間にもう汚れが分解できています。
注意するのは天井を作業する時です。天井に使われている素材はデリケートなため、タオルで強くこするのは避けてください。できればマイクロファイバーで優しく丁寧に拭き取ってください。
洗剤の使用する量ですが、車内全体を洗浄する場合、洗剤は2,3リットルぐらい使用することになります。

ヤニ汚れを自分で綺麗にしたい方、是非お試しください!
とはいえ、プロが専用機材を使用してクリーニングする程の仕上がりは期待できませんのでご了承ください。